涙の入会面談~34歳、お母さんになりたい~
34歳の再婚女性Yさんのお話しです。
入会面談にいらした時、かわいい花柄のワンピースとは裏腹にとても暗い顔でいらっしゃいました。
Yさんは3年前に離婚、大好きで大好きだった旦那さんに浮気されて、髪の毛がごっそり抜けるほどに悩んで悩んで悲しくて悲しくて、でもやっと動き出した女性でした。
10代の頃から「お母さんになる」を夢見ていたのに、もう34歳。
ここで婚活しないと後悔すると、地を這うような気持ちで面談にいらっしゃいました。
とてもかわいらしく感情豊か、なんでもかんでも隠し事なく話す女性です。
入会面談でも離婚理由を涙を流しながらお話しくださり、
「私、もう34歳です、やばくないですか?(涙と笑い)予定ではもう二人ぐらい子どもがいたはずなんですけど・・1年ってあっという間ですよね。
心が癒えてから婚活しようかと思っていたけれど、子ども欲しいのにこんなところで立ち止まっていたらダメなんです」
と、自分を奮い立たせるように、涙の入会面談でした。
辛い気持ちを隠すことなく、でも前向きで人生をつかんでやるぞ!という思いが伝わってきました。
こんなに結婚を熱望している女性には、私も力が入ってしまいます。
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再婚の女性でしたので初婚の男性からは敬遠されてしまい、なかなかお見合いが組めない事態もありましたが彼女は決してあきらめずお申込みを続けました。
私がご紹介する男性にも、「ぜひお会いしたいです!」と即お会いしてくださるので、ご紹介しやすさも満点。
よく笑いよく話し、自分の気持ちを言葉で表現し、お相手の話も全身全霊で聞く姿勢がある女性ですので、お会いしたほとんどの男性は全員Yさんを大好きになります(お見合いだけなのにすごい力!)
プレ交際に至った男性も多くいましたが、でも、Yさんはなかなか心が動きません。
当たり前だけれど結婚したいからと言って誰でもいいって訳じゃない。
Yさんは、前の結婚生活のことをこうお話しされていました。
「私は26歳、彼は25歳で結婚しました。
今思えばまるでおままごとのような結婚で、彼が仕事に出かけるときはただ寂しくて、『早く帰ってきてね』と毎日のように言っていて、すごく重い奥さんですよね。
食事も毎日彼が好きなものばかりを作っていました。
彼が記念日を忘れると、また悲しさのあまりずっと責めたりしていました。
そのうちだんだん口をきいてくれなくなって・・・・」
ご自身でも分かっていらっしゃいましたが、愛するがゆえ重く縛り付ける結婚生活だったのでしょう。
例え結婚していなくても付き合っているだけでもこういう気持ちはありますよね。
相手を縛ってしまうのはもちろん、結局自分すらも相手に縛られている状態。
生活すべてが相手ありきで、自分がまったくない恋愛。
好きなのに辛い、お互いに良くない状態です。
Yさんも以前の結婚生活は間違っていたことは分かっていらしたので、今度は違う安心できる人がいいと思っていました。
こんな気持ちでもアリ?夜に届いた不穏なLINE…
婚活開始して10人くらいお会いしたころでしょうか、お見合いでMさんに一目ぼれしてくださったとても優しく誠実な公務員3歳年上の男性と順調に交際し、真剣交際に進みました。
でも、心が動きません。
「とてもいい人だし、私を思ってくれる気持ちも十分感じるし、生活も安定しているし、なにも不足はないはずなのに心が動かないって、久喜さん、わたし心が死んでしまったんですかね💦」
と焦るYさん。
お誕生日に盛大なお祝いをしていただき、素敵なプレゼントもいただいたのに、でもやっぱり心が全くともなわないと、悩んで悩んで真剣交際をお断りしました。
お相手の男性もとてもショックを受けていらしたようで申し訳ない気持ちでしたが、Yさんもまた落ち込んでいました。
私と一緒にご飯食べてグチ聞いて悩んで、でもやっぱり結婚したい!幸せになりたい!と、また一からのスタートです。
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次にお会いしたのは、2歳年上の背の高い爽やか初婚男性。
お見合いの報告もいつもよりも明るく(いつも明るいですがさらに明るく)
「くきさ~ん、すっごく楽しかったです、また会いたいです!」と。
思わず私まで嬉しくなってしまったのを覚えています。
Yさんは本当に素直な表現をする女性です(^^)
早速私も先方のカウンセラーさんに彼のお気持ちや状況をうかがいました。
聞いたら彼は入会したばかりでYさんが初めてのお見合いだったとか。
ということは後に何人もお見合いが控えているということか。
ステキな男性はすぐに決まってしまうので、ここは頑張らねば!とYさんに状況を報告しましたところ、そこは素直で頑張り屋のYさん。
彼と積極的に連絡を取り、デート中も楽しく振舞い(いつもやっていますが)私への報告も頻繁にしてくれました。
※ちなみに私への報告を頻繁に入れてくださるメリットというのは、先方の相談所さんへ気持ちの共有ができるメリットがあります。
カウンセラーさんも人間ですので、「こちらの会員がおたくの会員さんにとても良い印象なんです、気に入っているんです」と言われれば嬉しいもの。
気の利くカウンセラーさんだったら推してくれます。
そういったことも個人の結婚相談所のメリットですね。
先方カウンセラーさんと交際中から何度もご連絡を取らせていただき、お相手の状況や進みゆくお気持ちをうかがってYさんの交際も進めていきました。
Yさんも積極的に、でも押しすぎず、彼の居心地の良い女性になるよう心掛け、そうして彼から真剣交際のお申込みをいただきました。
きっとすっかり喜んでいるだろうな、と思いきや、それが意外なことに
「久喜さん、こんな気持ちでアリなんでしょうか・・」と不穏なLINEが・・・・
<不安なLINEの原因>
早速夜に面談しました。彼女の気持ちはこうでした。
「どうしても以前の結婚との気持ちと比べてしまうんです。寝ても覚めても相手のことを好きだった気持ちが今に彼には全然なくて・・
今の彼のこと好きなんですけど、淡々としていて落ち着いていて、キュンとかあんまりしないし、こういうので結婚してもいいんですかね」
ととても不安な気持ちのようでした。
・胸が苦しくなるくらい恋をしたり
・キュンキュンときめいたり
・四六時中相手のことを考えてボ~っとしたり
それは25、6歳までのこと。
トキメキホルモンの脳内ドーパミンが盛んだったからできたこと。
恋は盲目とはこのトキメキホルモンがあふれ出るから「恋」におちるのであって、相手が素敵だからではないんです。
33歳も過ぎたら、ドキドキきゅんきゅんトキメクことはほぼないのかも。もう、年齢が違うのです。
- 信頼できるか
- 安心できるか
- 一緒にいて居心地がいいか
- また会いたいと思うか
そんなことで十分で、むしろそれが結婚には大事なポイントなんです。
そんなお話しをさせていただいたと思います。
Yさんの場合、以前の結婚の思いや失敗と照らし合わせながら、納得されていました。
Yさんだけでなく、20代で熱烈な恋愛をしたり、大好きな彼がいた場合、そのときの気持ちと比べてしまうことはよくあります。
過去の恋愛は、当時は辛く泥臭かったとしても、時間とともにいつも美しく思い出されてしまうものなので。
結婚する相手に、その時と同じような気持ちが必要かというと違います。
キャンプファイヤーのように燃え盛る炎は疲れますし長続きしません、
おき火のようにずっと長くじんわりとあたたかい火が33歳を過ぎた結婚には必要かな、と思います。
恋愛大好きYさんは、今の彼に対しての気持ちが初めての感情だったので戸惑っていましたが、納得されて前に進まれました。
その後ステキなプロポーズをいただいて、今は幸せな結婚生活を送られています。
その時の私に送ってこられたLINEがこちらです(^^)
生きててよかった!
がYさんの婚活を表していますよね。本当によく頑張ったと思います!
30歳過ぎたら勢いではなく「覚悟」
先日、ご入籍したとお電話をいただきました。
「久喜さん、○○君は記念日をよく覚えていてくれてその度にお花をくれるんです。
あんなに記念日好きだった私が今度は忘れてしまうくらい。
忙しい私に変わって食事も家事も何でもやってくれていつも感謝しています。
私って尽くすタイプかとずっと思っていましたが違ったみたいです(笑)
もちろん彼にも何かしてあげたいって思います。いつも私らしくいられて幸せってこういうことなんですね」
とおっしゃっていました。
ご入会から10か月のご成婚でした。悩んで悩んだ婚活でした。
25歳のトキメキキュンキュンはなくても結婚できるけれど(むしろない方がいい)でも、
- 信頼できるか
- 安心できるか
- 一緒にいて居心地がいいか
- また会いたいと思うか
- 相手に何かしてあげたいと思うか
- 相手を幸せにしたいと思うか
それはとても大事です。
そして、自分も相手も縛ることなく、自分が自分らしくいられること、相手が相手らしくいられること、それが「ずっと続く幸せな結婚生活」だと私は思います。
20代の結婚は勢いで良かったところもあるでしょう、でも30歳過ぎたら勢いではなく「覚悟」です、ね。
川崎市・武蔵小杉の結婚相談所クキマリアージュ