消極的で距離がなかなか縮まらない二人…
女性Iさん32歳の話です。
Iさんはいつも朗らかでいい意味で色々気にしないおおらかな女性です。
ただ言葉数が少し少ないな、と思っていました。面談中も私からの質問にはしっかりとご自身の言葉で答えていただくものの、Iさん自身からの発信はほとんどない女性でした。笑顔も多くかわいらしいので全くイヤな感じはないのですが、男性にとっては「よく分からない・・」と思われてしまい、何度デートしても距離が詰められないと感じられてしまう、そんなタイプの女性です。
ご入会から4か月目、お見合いや交際も何人かされたあと、私からのご紹介で2歳年上の信用金庫ご勤務の男性とお見合いされました。先方相談所さんから詳しいお人柄や経歴やご家族のことをすでにうかがっていたので、きっと相性いいはず、とご紹介をさせていただきました。
お互いの印象は・・・・
「いい人だと思いますし、嫌な感じがないからもう一度会ってみます」という実に消極的なふたりのお返事(;^_^A
あらら・・・
その後も数回、ランチやカフェデートをしていましたが、あまり盛り上がってない感じの二人・・
男性側のカウンセラーさんからも、Iさんがどう思っているのか分からないって言ってます、との報告があり・・・・
私からもIさんに、どんな話をしたらいいかとかコツをお伝えさせていただき、彼女も「やってみます!」と頑張ってはいたようですが、どうもお相手には届いていないようでした。たぶんそもそも、色々なことにこだわりがあまりなく、心から何でもいいですよ~というフラットなお気持ちの女性なので言いたいこともなかったのかも。とてもいいご性格の女性ですよね。ただちょっと男性からしてみたら、手応えがないという感じかもしれないです。
実はあった、彼へのグチ
4回目のデートも過ぎた頃、今後の交際をどうするか気持ちを確認するための面談をした時に、珍しくIさんの口から「彼へのグチ」がこぼれました。いつもお相手男性のことは決して悪く言わないIさんでしたので、婚活始められてから初めてのことです。
聞けば彼に対する2つの気になる点があるそうです。
- ひとつ目は、デートのお店選び。
次のデートはどこに行く?とか何食べたい?というのはLINEで二人で相談して決めていたのですが、「二人で決めたお店を当日に何も言わずに変更するんです、どう思いますか?せっかく今日は美味しい串揚げ屋さん、と思って出かけたら、突然今日はお寿司にしようって言うんですよ。別にお店はどこでもいいんですが、なんで勝手に変えるのかなぁって嫌な気持ちになります、ブツブツ・・・」
- ふたつ目は会計のこと。
「メインの食事はごちそうしてくれるのですが、その次のカフェのお茶代はワリカンなんです。私ももちろん全部ごちそうしてもらいたい、って思っているわけでははないのですが、当たり前のようにいくらね、と言われるとなんだか感じ悪いなぁって思ってしまうんです、ブツブツ・・・」
と、この2点でした。
それがずっとIさんの中で引っかかっていらしたようです。こういうこと、女性にとってはアルアルですよね。「小さなこと(本当は彼女たちにとっては小さなことではないのですが)だから言わなくてもいっか」が、「気にしてる方が悪いんだ」と自分をごまかしながら、でもモヤモヤモヤモヤ・・・
結局、思考的にはこうなります
相談したお店を変える人
⇒勝手に変える人は自分勝手な人⇒結婚してもこういうことがしょっちゅうおこったら嫌だな⇒大切にされてない気がする⇒結婚しても幸せになれないかも⇒別れよう
お茶代だけは何故か当たり前にワリカンする人
⇒自分ルールがある人なんだな⇒融通が利かない人だな⇒私の意見なんか聞いてくれないんだろうな⇒結婚しても幸せになれないかも⇒別れよう
Iさんもご多分にもれず、こんな思考に陥っていたようで、次の5回目のデートもあまり乗り気ではなかったようでした。
でもやっぱりお会いしてきます、というIさんに「最後のデートだと思って、今日私に話してくれたことを全部彼に話しておいで。もう二度と会わない人、と思ったら言えるでしょ」とお伝えしました。
あまり自分の気持ちを表面に表さないIさんにとっては、とても難しいこととは分かっていましたが、Iさんが家族やごく親しい友人以外にはじめて感情を出すタイミングだと思ったので、少々強引でしたが背中を押させていただきました。はじめは躊躇していたIさんでしたが、「やってみます!!」と決意。
次の日デートに向かわれました。
どんでん返しの展開に!
どうだったかなぁ・・とわたしもその日は一日中気になりながら仕事をしていました。
その日の22時過ぎに「今から電話してもいいですか」とLINEがありました。もちろんデート報告を待っていましたのですぐに電話をおかけすると「自分でもびっくりなんですけど、真剣交際に進むことにしましたー♡♡」と。
Iさんからの報告はこうでした。
「彼に昨日久喜さんにお話ししたことを話したんです。そうしたら、《本当に申し訳ない!お兄ちゃんはそういうところ勝手だ、と妹たちからいつも注意されていたのに、またやってしまった。嫌な気持ちにさせて申し訳なかった。実はお店を変えたのは、自分はお腹が弱くてその日の体調次第で食べ物に気を付けないといけなくて。デート中にトイレに何度も行くようなことがあったら申し訳ないな、と思っていたんです。それでお店を変えていました。ごめんなさい。会計は、僕はデートの予算をなんとなく決めていてそれが頭にあったんです。勝手なマイルールだったと反省します》」
とおっしゃってくれたそうです。
そう話す彼の額にはうっすら汗がにじみでていて、正面に座り誠実に頭を下げる彼を見ていたらなんて正直な人だろう、この人について行こう!って思えたんです」とIさんはおっしゃいました。
その後からは、二人の距離はどんどん近づき、何でも話し合える関係性を着実に築き、プロポーズとご両親の挨拶も済ませ、あっという間にご入籍されました。今でも微笑ましいぐらいとっても仲良しご夫婦です。
後日談ですが、彼にその時のことをうかがいましたら
「謝りながら、あーこれは結婚したら尻に敷かれるな、と思いました(笑)でも言ってくれて嬉しかったし、これからも何でも言ってほしいです」とおっしゃっていました。
そして、お財布にあればあるだけポイポイ使ってしまうIさんは、お金の管理がとっても上手な彼に、家計を任せているそうです。
~自己開示をすると結婚する~
幸せな結婚は自己開示の先にある
自己開示、というととても難しいことと感じられるかもしれませんが簡単に言うと
「自分のことをオープンに話す」
「自分の気持ちを言葉で伝える」
ことです。
「自分のことをオープンに話す」ことはできたとしても、「自分の気持ちを言葉で伝える」ことが苦手な方はとても多いのではないでしょうか。
男性に対して、
- このくらい察してほしい
- このくらい言わなくても分かるはず
と思いがちですよね。
とかく世の中の多くの男性は、女性の気持ちを察するのが苦手です。たぶん、女性が思っている以上に苦手かもしれないです。ただ、優しい気持ちはちゃんとあるので上手に伝えれば分かってもらえることは多いと思います。
- こうしてくれたら嬉しいな
- こうされると嫌な気持ちになる
- 今どうしてそういう行動したの?
- 今どうしてそう言ったの?
と、自分のアタマの中で自己解決しないで、ぜひ会話の中に入れて言葉で伝えてみてくださいね。そして男性はそれを待っています。男性はいつも、女性が何を考えているかわからない、どう思っているかが分からない、と思っているようです。ですから、かわいく明るく上手に伝えられる女性を、男性は「一緒にいて居心地いいな」と思うようですよ。
自己開示が上手にできる方は、ご成婚も早いですが結婚生活もずっと幸せに過ごされています。
良いご縁は「自己開示」の先にあるのではないか、と思う今日この頃です。
みなさんの婚活を応援しています。
川崎・武蔵小杉の結婚相談所クキマリアージュ